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81年初め、趣味家の紅葉ヘキランの実生の中に、今までと違う色を持つものを見つけ、譲っていただいたのが表紙の苗です。
今全国で栽培されている錦のほとんど全部の元親です。
前回のテーマの紅葉系の中から出たものです。
それまでの錦は、薄いボケ斑ばかりで、濃色の錦が欲しく各地からよく取り寄せたものですが、まともなものはまったくありませんでした。たまに色のいい物があっても、花に斑が入らない(したがって実生しても斑が出ない)ものばかりでした。
7、8、9が元親のF−1です。日本カクタスの佐藤氏が9番のような鮮やかな色の全斑に紅輝とネーミングをしたものです。今の物と色を比べてください。
最近は亀甲や稜変わりなどいろいろ出てきていますが、色は少し薄くなってきているように思います。
特に三角系と交配すると、濃色の個体の出現率が低く、三角系の濃色の苗は貴重なものです。できるだけいい色(赤味の強い物)をしている個体を選んで種子をとるようにしたいものです。
12、13は多毛タイプで、13は今後どんなになるか楽しみです。15は特に色がきれいです。三角ヘキランやヘキホー玉に、この色を出せればすばらしいと思います。
この色であれば、恩塚ランポーや有白点個体でも美しいでしょう。
最近はこの錦を使って、般若と交配したものの中から般若錦として通用しそうな苗が出回り始めています。
またストロンギロゴナム錦等の名前でヘキラン錦が出回っています(そんなものは無いのですがね)
今後、この苗の無地ものがストロンギロゴナム・ヌーダムとして出回らないことを願っています。
交配をする場合、せめてストロンギ×錦といったネーミングで市場に出して欲しいものですが、育種する方や業者の方々に考えていただきたいものですね。 |