三角ランポー玉


表紙に使用した写真


   

前にストロンギロゴナムとは?という質問を受けた時に、ストロンギはランポー玉の王様だと答えたことがありましたが、では三角ランポー玉は?と聞かれたら、私はちゅうちょなくサボテン界の貴公子だと答えるでしょう。この端正な姿は他に類を見ない物だと思います。

昭和50年代に入り、それまで実物を見ることもあまりなかった三角ランポーの世界が、三角ヘキランの実生から出る有白点個体など少しずつ広まりかけた時、香川の片岡氏がGX系の導入に成功し、またそれらを吉永氏がいろいろな国内タイプと掛け合わせ、今までとまったく違う三角が世に出回ることになり、現在では誰でも安く入手できるようになりました。
このすばらしい三角を世に広めてくれた香川の片岡氏と吉永氏に心から感謝します。

三角ランポーにもいろいろなタイプ、系統がありますが、あの有名な吉永氏のタイプはたぶん現存していないと思うし、またGX系にしてもほとんど国内各タイプ(主に吉永系)と交配されて、今や分けることすら無意味になっています。

以前、各系統の三角の特徴を書いたものを下に載せておきます。

現在の三角を栽培してみれば旧来吉永系以外は分けようがないことがよく分かると思います。
1) 実生2〜3年生
   3〜4cm
2) 色々のタイプ
   7〜10cm
3) 大球
4) 吉永系 9cm 5) GX系 9cm 6) GX系 10cm
7) 12cm 8) 11cm  9) 12cm 
10) 13cm  11) 高さ 25cm 12) 三角ヘキラン
    7cm
13) 8cm 14) 12cm 15) ギンサ系 12cm
16) 11cm 17) 10cm 18) 恩塚系 8cm
19) 9cm 20) 9cm 21) 10cm


各系統の三角ランポー玉私観

旧来吉永系 新吉永系 グレーザー系 M 系
その他
三角ヘキラン
(吉永系含む)
花 (黄色) 3〜4cm, 一重,
小輪, 剣弁,
開花後に赤味を
帯びる
4〜5cm, 一重から
八重, 剣弁多い,
濃色
4〜5cm, ほとんど
八重, 剣弁多い,
濃色多い
3〜4cm, ほとんど
一重, 丸弁,
淡色もある
3〜5cm, 一重から
八重, 淡色あり,
黄刺丸弁,
黒刺剣弁多い
形   態 直稜で小型,
痩せ型で背が高く
なりやすい
直稜で丸型が多い
直稜からややラセン状まで, 丸型が多い, やや大型 直稜からラセン状まで, 痩せ型から丸型までばらつき多い, 小型 丸型多い
柱頭花粉 雌ずいは0〜3裂,
花粉少量
雌ずいは0〜8裂,
5、6裂が多い
花粉多い, 濃色
雌ずいは5〜8裂,
花粉量が極めて多い,
濃色
雌ずいは0〜5裂,
花粉量が少ない
雌ずいは0〜5裂
白   点 小さく密,
稜間にとくに多い
小から中,
密からまばら
中から特大,
大型個体多い
小さい,
ばらつき多い
な い
アレオレ 小さい 小から大,
中が多い
小から特大,
大が多い
小から中,
小が多い
小から大
刺 色 ※ すべて黒 白黄から黒,
褐色が多い
ほとんどが褐色 白黄から黒 白黄から黒,
黄刺が多い
そ の 他 三角×三角は不稔,
四角×三角は
採種可,
増稜しやすい,
すべての特徴安定,
現存する個体は
極めて少ない
種子は大きく多い,
特徴はやや安定
特徴は新吉永系とよく似ている点が多い
白黄刺は不稔多く,
全体に三角ヘキランの血を受けているものが多い
ほとんどが吉永系の血を受けている,
白刺は不稔,
奇形がよく出る

※刺のないランポー玉だが、小苗時に出る刺色のこと