新昭和ランポー玉



20年程前、新昭和兜を入手する幸運に恵まれ、これを眺めているうちに、この素晴らしいタイプをランポー玉に出現させることができないかと考えていました。たくさんのランポー玉と交配を続けましたが、兜と掛かるランポー玉がどうしても見つかりませんでした。その後恩塚ランポー玉とスーパー兜の交配に成功しまして、その恩塚ランポー玉が現在のランポー兜のベースの木になっています(写真3)。写真1、2と交配してできた苗が写真4、5です。稜も多くはっきりとしたランポー兜ですが細弁花の性質は受け継いでいました。これに稜数をランポーらしくする為に三角ランポーの中の比較的花弁の細いもの(写真6)を掛けてF-2世代を作りました。F-2では比較的きれいな昭和タイプができましたが、花色、稜数などまだ納得のいくものは出現しませんでした(写真7、8、9)。この世代では恩塚系のタイプも同時に作ることを目標としました。これらに花弁の細い亀甲系や紅葉系(写真10、11)や三角ランポーなどと掛け合わせてF-3を作りました。この世代ではヘキラン型や亀甲系も出現し稜数も四稜が出るようになりだいぶランポーらしくなりましたが、まだ交配による刺や形の不自然さが一部に見られました。(写真12〜16)。F-4[世代ではほぼ完全な型で開花が始まっています(写真17、18)。今後の課題としては、三稜型の作出やもっと大輪個体など改良すべき点も多いかと思います。
1) 新昭和兜(元親)
   12cm
2) 新昭和兜   8cm
3) 恩塚ランポー玉
   径11cm 高さ50cm
   元親母木
4) F-1
  12 cm
5) F-1
   10cm
6) 三角ランポー玉
F-2世代の父木
7) F-2
   9cm 
8) F-2少し花弁に赤味有り
   7cm
9) F-2恩塚系
   8cm
10) 四角ランポー玉(モンスト系)父木
   8cm
11) 亀甲ヘキランの花弁の小さいもの
   父木
12) F-3恩塚系
 7cm
  
13)F-3ランポー型
   8cm
14) F-3ヘキラン型
   昭和型の蕾
15) F-3 14の開花したところ
   亀甲が入っています
16)F-3 ランポー型
  
17) F-4 紅葉が入っています
新昭和紅葉ヘキラン
18) F-4 
   新昭和碧方玉