ストロンギロゴナム




<Strongirogonum & Strongirogonum nudum>


このHPを立ち上げたときから、私にとってストロンギロゴナムの特集は避けて通れない問題でした。

文献を見ると
サンルイスポトシ洲原産。花は大きく多弁。濃色。硬質の肌。ランポ―玉中、最も大きく育つ。

今までたくさんの現地球やその写真等を見て私なりに感じたことを書きます。

現地球を見る限り、花は八重の多弁で、濃色、柱頭は6〜10裂。ほとんどが8または10裂でしっかりしている。花粉の量も極めて多く色も濃い。種子数多い。アレオレは茶褐色。球体にはかすかな肋骨が出る個体が多い。(以上現地球)

国内に流通している個体、特にヌーダムに関していえば、上記の特徴を持たない個体がきわめて多いことに気付く。
これはストロンギ錦、亀甲ストロンギ、ギンサストロンギなどを作出する過程で、紅葉系(亀甲、ヘキラン錦)、タマウリパスタイプなど他種と交雑された苗が出回ったものと思われます

今回の写真もヌーダムでは2、3、4が「サボテンと多肉植物」誌Vol. 2 No. 1 1980年の表紙の苗の子孫です。
それと13もまともなものかと思っています。この個体は接ぎおろしですが、大きさでは国内最大球ではないかと思われます。現在増稜して綴化に移行中のようにも見えます。
12などは完全な紅葉ヘキランです。
このような紅葉の入った個体が約20年程前、既に出回っていました。通常、私たちが目にするランポー系では紅葉系(亀甲、錦も含む)のみが八重咲きで柱頭が8から10裂以上で、タマウリパス型の個体が多かった為に交配の片親に使われたのでしょう。

ストロンギロゴナムは今回の写真は四稜品と、20、23以外は現地球、輸入種子およびそれらからの実生です。

ストロンギロゴナムでも最近は恩塚ストロンギ(こんな名称はありません)、亀甲ストロンギなどを作出するために作られた苗が出回っているのではないかと思われる苗が見受けられます。このような雑交が続けば、ストロンギロゴナムと呼べる苗がなくなってしまうのではないかと危惧されます。育種をされる方や業者の方に考えていただきたいものです(名称等も)。

なお現地球のストロンギロゴナムの花の写真が「栽培室」の「実生」のところにありますので参考にしてください。
1) ヌーダム として売られているもの実生
   5cm
2) ヌーダム(井上系)   7cm
3) ヌーダム(F−2)春の肌色   10cm 4) ヌーダム左の苗の夏場の肌色
  12 cm
5) ヌーダム 表紙の苗の実生
   12cm
6) ヌーダムとして出回っているもの
亀甲系が入っているタイプ
  15 cm 
7) ヌーダムとして出回っているもの
   12cm 
8) ヌーダムとして出回っているもの
   15cm
9) ヌーダムとして出回っているものの実生
   15cm
10) ヌーダムとして出回っているもの
   13cm
11) ヌーダムとして出回っているもの
亀甲系がかかっています
   13cm
12) ヌーダムとして出回っているもの
これは完全な紅葉ヘキランです
   16cm 高さ 30cm
13) ヌーダム F−1です
   28cm 高さ 45cm
14) 四角ストロンギロゴナムとして出回っているもの
   9cm
15) ストロンギロゴナム
   13cm
16) ストロンギロゴナム
   12cm
17) ストロンギロゴナム
   12cm
18) ストロンギロゴナム
   13cm
19) ストロンギロゴナム
   15cm
20) ストロンギロゴナム
   16cm
21) ストロンギロゴナム(現地球)
   17cm 高さ 30cm
22) ストロンギロゴナム
   20cm
23) ストロンギロゴナム
   17cm
24) (21)を横から